Saturday, May 27, 2017

ピンゲルの罠


ぺトロールタンク作製の続き。

今回は、ぺトロールコックの取り付け部に関して。 




写真の左の短い部品が、ピンゲルが発売している鉄製ガソリンタンク用のバング。
右が、自分で作製したアダプター。

この2個を溶接してぺトロールコックの取り付け部を作ろうと思っていた。

しかし、どーーもピンゲルのバングの色が鉄と較べると黄色いし鉄とは明らかに違う
輝きを放っている。アメリカの鉄は日本で手に入る鉄とは違うのかなぁなんて思っていた。

実はこの黄色いギラギラのバングを以前溶接した事があって、
どうも溶け方が変わっているなって思っていた。

ザクっと溶けて溶接中にずーっとメリメリミシミシ音を出していた。

アメリカの鉄は変わってる・・・って思っていた。

今になって考えると、多分コレはステンレスじゃねぇのか?って思って。
実際磁石もくっつかないし。多分SUS304あたりかなぁ?
SUS304ならちょい試してみたいねぇなんて思っていたけど、304だという確証も無いので、
ピンゲルにどんな材質を使用しているのか問い合わせてみた。

すると、このバングは、やはりステンレス製という事が判明。
しかもSUS304では無くSUS303。
恐らく大量生産故の生産性、切削性の良さを優先したんだと思うんだけど、
しかしそもそも鉄製タンク用の溶接部品になんでSUS??

ついにオレも異材溶接をするまでになったかなんて鼻息を荒くしていたんだけど、
溶接不向きのSUS303を溶接しようとは全く思えない。

というわけで、じゃ自分で作ってみよう!

と思ったのが間違いだった。



全然うまくいかなかった。
結果的にめりこさん家族の毛だらけになってしまっただけだった。

まず、ねじの規格がNPTのテーパーねじという事。

テーパーねじを作るのははじめてだったんだけども、
まさか、こんなに力が必要だとは思わなかった。

旋盤のチャックにくわえても
タップを回すとチャックを滑って共回りしてしまう。

グリグリ切っていっても、結局
ねじ穴が段々と若干四角になってきてしまう。


じゃぁ下穴に案内程度に最初っから
ねじ山作っとけば良いと思い、ねじ山を作っても、


 タップはうまく回っても、ねじに縦線が入ってしまう。
どうやらコレはストップラインって言われているようで、
テーパーねじ故にどうしても入ってしまう。

シールテープ巻きゃ漏れんだろうけど、
これが原因で漏れる可能性も否定できないので、今回は諦めた。
後から修正が出来ない部分だし。


コックなんかでも、安物なんかはダイスで
テーパー雄ねじが切られていたりして、このストップラインが入っていたりする。

やはりマシニングセンター等を使用して、ヘリカルカッターで
作製されたテーパーねじじゃないと信用できないなって思った。


テーパーねじ仕様のぺトロールコックが世の中にあまり無いのも
良く分かるね、こうなると。


トライアンフは管用だけど、全部ストレートだもんね。


やっぱ失敗って気分良いもんじゃないけど、

失敗からかなりの情報を得られる。

実際1失敗してしっかり反省すると10倍くらいの有力情報が手に入るような感触はある。

失敗は成功のもとだよ、え?おい!

失敗を恐れてはいけないよ、君たち!


って思っても、失敗したくないのが本音だよねぇ・・・。

大人になったねぇ・・・・。

しかも誰が言ってんだよって話だよねぇ・・・。

やってらんねぇ・・・。

(続)


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